ものづくり補助金の対象にできる設備とは?

 新商品開発や生産性向上を目指す中小企業にとって、「ものづくり補助金」はとても心強い制度です。この補助金を活用することで、設備投資にかかる費用の1/2から2/3を国から補助してもらうことができます。これにより、企業は限られた資金で効果的な設備導入を進めることが可能となります。

 しかし、すべての設備が補助金の対象になるわけではありません。対象となる設備には条件があり、企業が「どのような目的で設備を導入するのか?」がポイントとなります。本記事では、「ものづくり補助金」の対象設備について、業種別の事例を交えながら詳しく解説します。

ものづくり補助金の概要と目的

 ものづくり補助金の目的は、中小企業・小規模事業者の「生産性向上や競争力の強化」を支援することです。特に近年は、技術革新やデジタル化の進展により、企業の設備投資に対する支援が重要視されています。

 この補助金では、革新的な製品やサービスの開発、生産プロセスの効率化、省力化に役立つ設備投資が対象とされます。また、単なる機械装置の導入にとどまらず、専用ソフトウェアやシステム構築なども対象範囲に含まれています。

補助対象となる設備の条件

 補助対象となる設備の詳細については、公募要領にて次の記載がされています。

 具体例としては上記のとおりですが、補助対象設備の条件として、次の3つのポイントも重要ですので注意が必要です。

① 補助事業のために使用されること

② 革新性があり、生産性向上に寄与すること

③ 事業計画書に基づいた具体的な目的が明示されていること
④汎用性が高くないこと

 一般的な「PC」や汎用的な「タブレット」などは対象外とされていますが、専用のソフトウェアや機械装置など、事業の中核を担う設備は補助対象となる可能性が高いです。例えば、一般的なデジタルカメラは対象外ですが、プロの写真家やクリエイターが使用するハイスペックなカメラは対象になる場合があります。

業種別に見る補助対象設備の事例

1. 機械加工業の例

 機械加工業では、設備投資が事業運営の基盤となるため、ものづくり補助金の利用が非常に多い分野です。以下のような機械装置が対象となり得ます。

・旋盤、フライス盤、マシニングセンタ

・複合加工機(ターニングセンタ)、NCルーター、レーザー加工機、タレパン

・CAD、CAM、CAEシステム

・3Dプリンターや協働ロボットなどの先端技術設備

 これらの設備は、生産性向上や省力化に直結するため、高い優先度で補助対象に含まれます。

2. 食品製造業の例

 食品業界では、製造工程の自動化や衛生管理の強化が重要になります。そのため、以下のような設備が補助対象となることが多いです。

・自動食品包装機、真空包装機

・食品洗浄機、スライサー、撹拌機

・業務用冷凍庫や急速冷凍機

・食品生産管理システム

 特に、全国展開を目指す食品企業では、急速冷凍機・プレハブ冷凍庫などが注目されています。これにより、地方で生産された食品を全国へ出荷する体制を構築できます。

3. 建設業・林業の例

 建設業・林業においても、最新の設備導入によって生産性が大きく向上したり、新たなサービスを提供できるケースがあります。その場合には、以下のような設備が補助対象となることが多いです。

・ICT建機(ITC対応の油圧ショベル・ハイブリッドショベル等)

・測量用のドローン、ブルドーザー、コンクリートポンブ車

・ハイブリッドバケット(フェラーバンチャ)、スイングヤーダ

 注意点としては、物を運ぶことを目的とした車両は補助対象外であることが挙げられます。例えば、ダンプトラックやコンクリートミキサー車などは補助対象外です。車両を補助対象にする場合は、あくまでも現場で作業する車両に限られます。

4. 医療分野の例

 医療分野では、特定の医療機器や診断装置が補助対象になる場合があります。具体的には次のような機器が挙げられます。

・CT装置、MRI装置

・歯科用3Dプリンター、口腔スキャナー

・エコー装置、X線検査装置

 医療法人は対象外ですが、個人事業主としての開業医や歯科技工士などは申請が可能です。なお、医療保険の対象となる医療を提供するための設備は補助対象外ですが、自由診療向けの設備は補助対象になる場合があります。

補助対象外の設備と注意点

 ものづくり補助金には対象外となる設備も存在します。例えば、以下のような場合は補助を受けられません。

・汎用性の高い設備(一般的なPCやタブレット)

・資産運用目的の設備(長期賃貸用の機械など)

・保険適用事業に利用される設備

 また、補助金申請時には、事業計画書の内容が審査のポイントとなります。具体性を持たせた計画書の作成が不可欠です。

補助金申請の成功事例とポイント

 補助金申請を成功させるためには、以下の点が重要です:

・事業計画書で設備の必要性を明確化する

・採択事例を研究し、類似の成功パターンを参考にする

・補助金事務局への事前相談を活用する<

 特に、事業計画書では生産性向上や事業の成長につながる具体的な目標を示すことが求められます。

まとめ

 ものづくり補助金を活用することで、中小企業や個人事業主は大きな飛躍を遂げるチャンスを得ることができます。しかし、補助金申請は計画性と具体性が鍵を握ります。対象設備や条件を正しく理解し、効果的に制度を活用しましょう。
 当社ではものづくり補助金の申請サポートを受付中です。蓄積したノウハウを活用したご支援で、お客様の採択を力強く後押しします。申請手続きも提携する行政書士による代行も可能です。ぜひお気軽にお問い合わせください!

「ものづくり補助金」申請サポートの内容は次のページをご覧ください。
 ↓ ↓(先行予約も受け付け中)
 【ものづくり補助金】申請サポート内容のご紹介

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

お問合せ

contact

24時間 365日 受付対応