新事業進出補助金 代行業者・コンサルの選び方【良いコンサルとは?】

 中小企業の新事業進出を応援する「新事業進出補助金」。2025年から公募が始まった注目の補助金です。

 補助金申請は、企業が独力で申請することもできますが、「制度が複雑過ぎる」「経営者が時間を取れない」「ノウハウがない」といった理由から、専門の代行業者・コンサルにサポートを依頼するケースが大半を占めます。

 ここで重要になるのが、「どのような代行業者・コンサルを選べば良いか?」です。補助事業で取り組む内容が最も重要ですが、ある意味でこれと同じくらい重要なポイントになります。良い取り組みでも計画書が悪ければ採択には至りません。
 銀行からの紹介・設備商社から紹介されたコンサルを、受動的に特に深く考えずに選んでしまうのは、非常にもったいないことです。

 そこで、今回は新事業進出補助金における代行業者・コンサルの選び方について、詳しく解説します。

そもそも代行は可能なのか?

 「補助金代行」というキーワードでWeb検索をかける、多くのHPがヒットします。補助金支援に関するニーズの大きさを感じますね。企業サイドから見れば、代行業者へ丸投げできれば楽になりますので、ある意味当然かもしれません。

 ところが、新事業進出補助金の制度上、完全に丸投げすることはNGとなっております。次の文章は、新事業進出補助金の公募要領P1からの抜粋です

(外部支援者活用時の注意)

申請者は事業計画の作成、実行及び成果目標の達成に責任を持って取り組んでいただく必要があります。検討やブラッシュアップのために認定経営革新等支援機関(以下「認定支援機関」という。)を含む外部支援者等(以下「事業計画作成支援者」という。)の助言を受けることは差し支えございませんが、必ず申請者自身で作成してください。作成自体を申請者以外が行うことは認められず、発覚した場合は不採択・採択取消・交付決定取消となります。

 このように、「申請者自身で事業計画を策定する」必要があります。支援者は、企業が描いた構想を文章や図表に落とし込むような「支援」を行うことはできますが、企業の代わりとなって事業計画を考え、作成から申請までを一手に担うことは制度上NGです。

 なぜこのようなルールがあるのでしょうか?これは、過去の補助金事業において、採択された企業が手続きを進める中で、事務局とのトラブルやルール違反による採択取り消しなどが発生した際に、「当社はこんな内容の計画にした覚えはない!コンサルが勝手にやったので知らない。」と訴えることが頻発しているからです。

 そのため、近年の補助金は申請システムの中で「申請者自ら作成しました」「内容に間違いありません」などの質問にチェックをしなければ、申請できない仕様になっています。

 このように、支援を受けることは問題ありませんが、「完全丸投げ」はNGです。この点に注意しつつ、「丸投げOK!」というPRをする代行業者・支援者は避けると良いでしょう。

 それでは、どのような支援者を選べば良いのでしょうか?

選ぶべき支援者と、避けるべき支援者

 ここからは、新事業進出補助金において、選ぶべき支援者と、避けた方が良い支援者について説明していきます。それでは、順番に説明しますね。

選ぶべき支援者の特長

特 長 解 説
①補助金のリスク・デメリットを丁寧に説明してくれる 意外かもしれませんが、これが最も大切です。補助金コンサルは、顧客の採択が収入に直結するため、デメリットやリスクにあまり触れないことも多いです。
しかしながら、失注につながる可能性が高まるものの、この部分を丁寧に説明するコンサルは企業のことを親身に考えていると考えて間違いありませんので、他の何にも勝る判断材料になります。
②誠実で対応が親切 これはどの仕事にもいえることですが、補助金支援においては特に重要です。特に支援者には数百万円~数千万円の利益の獲得を任せるため、信頼できる人間性は必須条件になります。
③補助金の知識と実績が豊富  新事業進出補助金のような新設の補助金に対応するためには、同補助金の知識だけでなく、過去の類似した補助金や同じ中小企業庁の補助金のノウハウが必要です。
これがあると、採択後の円滑な手続きも見据えた計画の助言、補助金返還リスクの事前回避にもつながります。 
④レスポンスが早い 補助金は採択後にも事務局との書類のやり取りなどが頻繁にあります。補助事業を円滑に進めてスムーズに補助金を獲得するためには、事務局の依頼に企業側もスピーディーに対応することが必要です。そのため、対応の方向性の検討・確認を依頼するコンサルにはレスポンスの早さが重要になります。
⑤補助金支給まで支援してくれる

支援は採択されるまで。というコンサルも多いです。「手離れが良い仕事になり、煩わしさがない」「採択後の交付申請や実績報告のノウハウがない」ためですが、これは後々企業が困ります
これらが別料金になるケースもあるので、節約のために企業自ら行いたい、というケースは問題ありませんが、コンサル側が「採択までしかサポートしません」という場合は気を付けましょう。
特に、近年の補助金は高い成長率・賃上げ目標を掲げるほど採択されやすいですが、同時に目標未達時の補助金返還リスクも跳ね上がります。採択までの支援の場合、採択優先でこれらがおざなりになる可能性が高くなるのです。

 上記に該当するかな?という点に着目しながら、慎重にコンサルを選ぶことが重要です。
 続いて、避けるべき支援者について説明します。選ぶべき支援者の逆の特徴が垣間見える支援者は避けましょう。 

要件 要件の概要
①補助金のルールを把握していない 支援者にも補助金ごとに得手不得手があります。質問への回答力などをチェックしながら、新事業進出補助金に精通しているか?中小企業庁の補助金の実績があるか?も含めて慎重に吟味しましょう。
②補助金のリスクとデメリットを十分に説明しない 補助金活用の最大のポイントは、どのようなリスクがあるか?デメリットがあるか?といっても過言ではありません。
これらは上述のようにコンサル側にとっては失注に直結する(例:賃上げ要件が厳しいなら申請を見送る等)ため、積極的に触れて来ないケースがあります。誠実さに欠けるとともに、企業に損失を生む可能性を高めるため、避けた方が良いでしょう。
③採択までしか支援しない 新事業進出補助金では賃上げ率と採択率は比例します。同時に、目標未達時に補助金返還リスクもこれに比例して高くなり、コンサル側の報酬獲得確率も高まります。
そのため、今回の補助金採択までの一過性の支援となる場合、採択を勝ち取るためだけに計画書となり、長期的な企業の総合的な利益の実現につながらない可能性が高くなります。
コンサルから「採択まで」「交付決定まで」「補助金が入るまで」「事業終了後数年の報告まで」という複数のメニューを提案されて企業が選択するケースなら良いですが、最初から「採択まで」のみの提示の場合は特に注意しましょう。

 以上のような点に注意することで、自社の利益の最大化補助金が持つリスクの低減につながるコンサルの選定が可能となります。

まとめ

 いかがでしたか?新事業進出補助金に採択され、安全に実施するために欠かせないのが、「良いコンサルを選ぶこと」です。
 大きな資金を投入することになる新事業ですので、成功確率を高め、自社の負担やリスクを軽くしてくれるコンサルを選ぶことが、成功への近道になります。

 とはいえ、良いコンサルに出会えないケースもあります。弊社も「選ばれるコンサル」であり続けるために、常に研鑽を続け、多くの実績を残しております。
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